こちらは「SeaArt」で実践した内容を記事にしています。
その他の画像生成AIでも共通する点は多いと思いますが、予めご了承ください。

画像生成AIで高品質な画像を作る時に欠かせないもの、それが「品質プロンプト」です。
この記事では、画像付きで分かりやすく「品質プロンプトとは何か」「品質プロンプトの種類」「品質プロンプトで得られる効果」について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
品質向上プロンプト とは
他の人が作った画像のプロンプトを見ると、以下のようなものを良く見かけます。


これらは「品質プロンプト」と呼ばれて「髪の長さ」や「服の色」などを指定するプロンプトと違って、画像全体の品質を底上げするプロンプトです。
以下、よく見かける品質プロンプトを並べてみました。
代表的な品質プロンプト の例
- 【anatomically correct】:解剖学的に誤りのない人体を描写する
- 【master piece】:傑作のようなクオリティをAIに求める
- 【UHD】:「Ultra-High Definition」の略。4000×2000ピクセル以上の高解像度の画を指す。(4kや8kもUHD)
- 【high details】:ディテール(細部)が精密
- 【high quality】:高クオリティな画像を要求する
- 【perfect eyes】:目の描写の崩れを防ぐ
- 【4k】:3840×2160の解像度を要求する
- 【8k】:7680×4320の解像度を要求する
ここに書いてあるものは品質プロンプトのごく一部です。
SeaArtでは、創作画面の「プロンプト提示」から品質プロンプトを確認できます。


品質向上プロンプト の注意点
プロンプトに加えるだけで画像のクオリティを上げてくれる「品質プロンプト」、まるで入れ得のように思いますが注意すべき点もあります。
それは
品質プロンプトの影響でよくある無個性な画像になってしまう
ということです。
「master piece(傑作)」とか「high quality(高クオリティ)」って、言葉が主観的じゃないですか?
AIが何をもって傑作や高クオリティとしているかというと、それは世の中に既にある高評価の画像を「傑作・高クオリティ」としているのです。
ともすれば「上辺だけの傑作」、「この画像、綺麗なんだけど惹かれないな......」という画像が出来上がることも多々あります。
もし品質プロンプトを入れてみて「うーん、どっかで見たことあるような画像ばっかりだ.....」となったら、品質プロンプトを外すのも手です。
本当に4k とか 8k にしてくれるの?
品質プロンプトには「4k」とか「8k」とかあります。
でも、本当にそれらの高解像度の画像にしてくれるのでしょうか?
もしHD(1280×720) の画像モードに「4k(3840×2160)」とか「8k(7680×4320)」にしてくれるなら、画像モードで高いスタミナ払って超HDにする意味ないじゃないですか。


そんなことを、素人の筆者は思った次第であります。
なので「プロンプトに4kや8kと入力してどのような効果があるのか」を、ちょっと試していこうと思います。
条件の設定は以下の通りです。


品質プロンプト無し
まずは、「4k」も「8k」も何も書かずに生成します。
生成中......

画像サイズは設定した通りです。

↓は拡大したときの顔です。

粗いというか、だいぶぼやけていますね。
品質プロンプトあり(4k)
次は、プロンプトに「4k」と入れてみます。
生成中......

画像サイズに変化はありません。

こちらも顔を拡大してみました。

違いが分からない.....。
「4k」では差が表れないのでしょうか?
品質プロンプトあり(8k)
次は、8kのプロンプトを入れます。
生成中......

顔の拡大は↓

うーん、粗さは変わらないですけど、ちょっと顔の書き込みが細やかになったかも?
品質プロンプトあり(16k)
最後は16kを見ていきましょう。
生成中......

↓が顔のアップです

やっぱり、品質プロンプトなしに比べて書き込みが細やか?
見比べてみる
上で作成した画像を4枚並べてみましょう。




↓が顔のアップです。




「顔の描写が細やか?」説があったので、さらに生成して見比べてみました。
品質プロンプトなし




8kプロンプト




真相が気になって調べてみた結果
4k や 8kは、実際に解像度を上げるわけではなくあくまでもイメージとしてのプロンプト
らしいです。
なので、「荒っぽい画風にしたい」という意図が無ければとりあえず
4k・8kぐらいならプロンプトに入れておいて良いんじゃないんかなー
と思います。AIに対して「細やかな描写にしてね」というメッセージを送るためのね。
anatomically correct はどれぐらい効果があるのか
anatomically correct(解剖学的に正しい)も品質プロンプトとしてはよく見かけます。
しかし、実際のところどれぐらい「解剖学的に正しい画像」を生成してくれるのかを試してみましょう。

anatomically correct なしの場合
まずは「anatomically correct」なしの場合、どんな画像が生成されるのかを見ていきましょう。
生成中......
遠目では分かりませんが、ほぼすべての画像が「よく見れば体の形がおかしい」画像です。



「足が一本多い」とかは論外にしても、↑のように微妙な違和感を感じさせる描写は結構多いです。
これが「anatomically correctを入れていない = 人体解剖学的な正しさをAIに求めていない」ゆえに起きたことなら、「anatomically correct」を記述すればこれらの違和感は消えるのでしょうか?
anatomically correctあり の場合
次は、同じプロンプトに「anatomically correct」を入れてみます。
生成中......
anatomically correct あり










「anatomically correct」無しよりは、破綻している人体は少なく感じました。
とはいえ、↓のような物も交じってはくるので、やはり「anatomically correctを入れておけばOK」というわけではなさそうですね。


結論
裸の画像などではとりあえず「anatomically correct」は入れておいても良いけど、それで絶対に人体の崩れが無くなるわけではない
さいごに
「品質プロンプト」の使い方、多少はこの記事で伝えられたでしょうか?
品質プロンプトを上手く使えば、高クオリティな画像が作れるので、ぜひ上手く活用してみてください!
もしこの記事がお役に立てていれば、SeaArtを始める時↓の招待コードを入力しくれると嬉しいっす......!
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